スマートウォッチは不要なのではないか

デバイス

スマートウォッチは果たして必要なのか

2014年頃から発売されているスマートウォッチ、Apple Watchだけでなく様々な製品が市場で販売されています。その販売台数は年々増加しており、今後も増加傾向が続くと言われています。一昔前は腕時計といえば、できるだけお金をかけてハイブランドな腕時計をつけることでステータスを高めるべきだと言われていましたが、スマートウォッチの台頭からか最近はその傾向も薄れてきたように思います。

さて、そんな腕時計界で一世を風靡しているスマートウォッチですが、果たして本当に便利で必要なものなのでしょうか。時刻を確認する以外の機能は、本当に必要な付加価値なのでしょうか。それに対して僕は「否!」と言うべく、本記事を書くことにしました。なぜ不要だという結論になったのか、自分は筆者と同じように不要なのか、あるいは観点が異なるためやはり必要なのか。そういったそれぞれの目線で読んでいただければと思います。

スマートウォッチの機能について

スマートウォッチとは、腕時計型の電子機器全般を指します。ただし、腕時計の文字盤がディスプレイになっているため、時刻を表示する以外にも様々な操作が可能なデバイスです。腕時計という日常で必須級のアイテムに、時刻確認以外の多数の機能を持たせることができます。具体的には下記のことができます。

  • 健康・運動の管理ができる
    • 心拍数やストレスレベルの計測
    • 睡眠の質のスコアリング
    • 生理周期の予測
    • 消費カロリーや歩行距離、ペースなどの計測
    • ルートナビゲーション
  • 一部機能においてスマホ代わりになる
    • メールやラインの通知確認
    • NFC決済
    • 音楽アプリの操作
    • AIアシスタントによる音声操作

さて、ここまで読んでみて皆さんの所感はいかがでしょうか。スマホあればスマートウォッチ要らないのでは…?と思いませんでしたか。そうなんです、スマホがあれば十分なんです。

スマホ代わりになる機能については、当たり前のことですがスマホがあれば十分です。確かにスマホを取り出すか腕時計を見るかで言えば後者の方が速いし楽なのは事実ですが、ポケットにスマホが入っている前提あればスマホをポケットから取り出すだけなので誤差の範疇でしょう。女性の方だとポケットが無い洋服が多いためにバッグにスマホを入れている方もいると思うので、その場合はスマートウォッチに大きなメリットがあるのかもしれません。

健康や運動の管理についても、運動時間や移動距離を計測することやルート機能などはスマホにもあります。むしろ、スマホのアプリの方が多機能なものが多いです。スマホは大きくて重たいので、運動中はスマートウォッチが良い!という場合でない限り、やはり必要とは思えません。また、心拍数やストレスレベル、睡眠の質の計測などはスマホではなかなかできない機能ですが、それらの機能はそんなに必要なものなのでしょうか。確かに導入したばかりの時期はそういった数値を見て一喜一憂して行動を変えたりもするかもしれませんが、導入して以降定期的に確認している方は非常に少ないのではないでしょうか。

以上を整理すると、スマホがポケットに入らない、運動中に必須であるなどの一部のケースを除いて、基本的にスマートウォッチはあれば便利だが別に無くても問題ないデバイスということになります。必要なほとんどの機能はスマホで賄えますからね。

スマートウォッチの真のメリットデメリット

メリット

では、なぜスマートウォッチはこんなに売れているのでしょうか。スマホの代わり程度の機能しかないのに、なぜこれほどに多くの需要があるのでしょうか。理由は大きく2つあると考えます。

  • 時計が超重要な必須アイテムである
  • 腕時計が高価

まず、人間は時間によって動いている生き物であり、時間は人間の行動の軸となっています。それゆえに携帯式時計が1500年代から開発されてきたように、時計は人類の生活にしみついて欠かせないものとなっています。ビジネスシーンは勿論ながら、テレビや公共交通機関など、ありとあらゆるものが時間を軸に動きを決めており、それくらい、時計は人々にとって超重要アイテムなのです。

また、腕時計がそもそも非常に高価であった点も重要です。ビジネスで着用する腕時計は安くても数万~数十万、ハイブランドであれば数百万~数千万以上にものぼるモデルがあり、もはや資産として認識されているものも多くあります。スマートウォッチが台頭してきてその傾向も薄れているとはいえ、腕時計自体の基準価格が高いですから、スマートウォッチが多少高くても気にならない側面があります。

それ故に、他の高級腕時計よりも遥かに安く、時計機能もしっかり果たせており、なおかつそれ以外の便利な機能も兼ね備えているデバイスがスマートウォッチであり、それこそがスマートウォッチの本当のメリットなのです。

デメリット

では、スマートウォッチのデメリットはどうでしょうか。大きく下記の3つがあります。

  • 充電が面倒
  • 時計が表示されないことが稀にある
  • 見た目がスタイリッシュではなく、正装にそぐわない

この中で圧倒的に大きなデメリットなのは、やはり充電が面倒であることです。スマートウォッチは概ね1日1回程度の充電を要しますが、睡眠の質を計測する場合では睡眠中も含めて常に装着したいため、充電のために腕時計がない時間が発生します。睡眠の質の計測を諦めて睡眠中に充電するにしても、デバイスを毎日充電する必要があるのは単純に面倒ですし、そんな面倒をかけて充電しているものは、ほとんどの機能がスマホで賄えるデバイスなんです。であればそんな面倒くさい手間をなくして、充電不要なスマートウォッチよりも安い腕時計をつけた方がよっぽど楽ですしお財布にも優しいです。

また、時計が表示されないことがあるのもストレスになります。多くのスマートウォッチは常時画面表示していると電池が1日持たないため、画面を上に向けると画面が表示される機能が搭載されていますが、機種によってはこれが上手く動作しない場合があります。10回中9回表示されても、1回表示されないだけで意外とストレスに感じることもあり、時計としての機能を十分に満たせない可能性も含むのは難しいところです。また、正装にはやはりスマートウォッチよりも通常の文字盤のある金属製の腕時計の方が似合うというのも1つ考慮に入れておくべき点ではあります。そういった見方を気にする場合、結局冠婚葬祭などで必要になるため金属製の腕時計も所持しておかなくてはなりません。それを持っているのであれば、スマートウォッチは不要だという方もいるのではないでしょうか。

まとめ:スマートウォッチはコスパが非常に悪い

これまでのメリットデメリットを総合して纏めると、スマートウォッチはスマホをほんの僅かに便利にするだけの機能を持つ腕時計デバイスにも関わらず、数万円を費やす必要があり、毎日の充電を要し、充電が切れれば時計機能も全て使えなくなるというものです。さて、そんなデバイスに皆さんはお金を払いますでしょうか。コスパが非常に悪く感じませんでしょうか。

基本的に皆さん正装用に金属製の腕時計を1本は所持していると思うのですが、個人的にはそれとスマホがあればスマートウォッチは不要だと思います。勿論、前述したように特定のケース(スマホがポケットに入ってなく取り出すのが面倒な場合や、軽装備で運動をしたい場合など)ではスマートウォッチが必要なこともありますが、それに該当しない方々はスマートウォッチは不要なのではないでしょうか。これを読んで、改めて考えていただければと思います。

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